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最後の写真は、Kジェトロニックになります。

930ターボ、964ターボ系にお乗りの方はご存知かと思いますが、

大量の燃料を送り込む燃料噴射装置になります。

普段はインタークーラーに隠れておりますので

なかなか直に見る事は無いと思いますが、

930・964ターボはこれで燃料を送り

圧倒的な走行性能を発揮しているのです。

では、何故このKジェトロを今回取り上げたかと言いますと、

このKジェトロの構造は非常にシンプルで、

左側にあります円盤みたいなものがあるところを、シリンダーに送る空気が通ります。

そして、その空気が通る量に応じて円盤が下に押されます。

円盤の下は梃子になっており、円盤が下に下がると

右側の燃料を送る弁が開き各ピストンに燃料が供給されます。

構造が単純な為、信頼性は高いのですが

稀に乗らない車に出るのですが、乗らないが為に燃料を送る弁が

固着してしまい、動かなくなってしまう場合がございます。

そうなりますと、アクセルを踏んで空気を沢山送っても弁が固着している為

燃料が供給されず吹け上がらないという症状が出ます。

弁が全く開かないと空気も送れませんので、エンジンも掛からなくなってしまいます。

こうなりますと、一度Kジェトロを分解して弁がスムーズに動く様にしなければなりません。

この様に空冷ポルシェならではという症状は他にもございます。

また空冷911ポルシェは、34年もの間生産されてきました。

そして、最後の生産から既に17年が経っております。

人間に例えるとどうでしょう?

993は40代、964は50代、930に至っては60代?そんな感覚ではないでしょうか。

50代60代の方が、いきなりマラソン大会や陸上競技に何の準備も無く出る事の結果は

火を見るより明らかです。

50代60代で競技に挑む方は、普段から練習鍛錬を怠っていないと思います。

空冷ポルシェも同じです。

ドライブを楽しんで頂くためにも、定期的な点検整備をお勧め致します。

それでは、また。