600＋CL……この数字には憧憬を持って振り返る人が多い。バブル時代の豊かさを象徴するように登場し、華やかな街を悠然と泳ぐ光景。そして、ジャーマンクーペというスペシャリティ溢れるマッチングは、メルセデスの旗艦たる揺るぎない存在感を放つ。
シルクのようなフィーリング……荒々しいフィーリングなどは皆無だ。全ての局面において、滑らかで安定感の塊のような加速をする。それでいて、アベレージ・スピードは高いというストレスフリーが好感触だ。絶対的なパワーとトルクで周囲を蹴散らすのではなく、悠然と抜き去る姿に、パッセンジャーの安心感も高まる。
ラグジュアリークルーザー……上質なウッドとレザーに包まれ、マリーナ海洋に滑り出るような高揚感で、下界の喧騒を断ち、ドライビングや会話に浸りたい。幸福感に満たるひと時を満喫するには他に代え難い、魅力溢れるのがこのMercedes-Benz CL600なのだ。