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東京・五反田に「ミニカーショップコジマ」というモデルカーショップがある。 僕が自動車雑誌編集部にいたときは、仕事が早く終わった日などは、みんなで物色しにいったものだ。(懐かしい) このあいだ久しぶりにいって驚いたのは、息子さんに代替わりしていたこと。ご主人はニコニコと、息子さんがお店のことを取り仕切っているのを眺めている。 息子さんは30代だが勉強熱心。話しを聞いていると、これまで知らなかったモデルカーのおもしろさを教えられたりする。 たとえば、BANGというイタリアのメーカーの話しはおもしろかった。 いまの主流はCADでモデルを作ってしまうドイツ系のメーカーらしいが、BANGはあくまで人間の感覚を活かした適度なデフォルメが売り。 設計図面の数値を拾っていくドイツのメーカーの製品は「正しい」が、同じモデルを比較してみると、あきらかにイタリアのほうがカッコいい。印象に残る特徴がうまく強調されているからだろう。 僕は思わず43分の1のディーノのモデルを買ってしまった。僕が買った初めてのフェラーリかもしれない。これがとてもきれいで、ディーノの魅力が凝縮されている。 でもこのBANG、倒産しそうというから、誰か篤志家がいらっしゃったら、資金を援助していただきたいものだ。こういうのは一種の文化遺産である。 |